SSブログ
Dr.Pennyの、デザインをリスペクトするブログ   広角山手線遊戯g

どちらが好きですか? [カメラとレンズの話]

実はこのブログで写真を載せる際、普段はリサイズのみでシャープも掛けたことがありません。基本「撮って出し」な感じです。こういう写真を載せるブログでは、できるだけ手を掛けない「生」っぽい方が良いのかなと思ってそうしてるのですが、皆さんはどちらが好きですか?


撮影:Canon EOS Kiss DIGITAL + EF50mm F1.8 II(元写真)


撮影:Canon EOS Kiss DIGITAL + EF50mm F1.8 II(レタッチ済)

撮影した後に「Photohsopなどのソフトウェアで加工(レタッチ)して作品に仕上げる」という作業そのものは至極「普通」なことで、たとえばプロのフォトグラファーの方達は「あの木が邪魔だなあ」と思ったら平気でレタッチで消しています。実際に見せてもらったのですが見開き広告とかでも分からないくらいの技術で「スゴイ」と思いました。また去年、東京メトロの「東京ポジティブでいこう。」キャンペーンの山田優ちゃんのサンドバッグ「ケリ入れ」ポスターが大胆で面白く、私的なヒットでした。顔がバッチリ来てるのに足だけブレさせてるマンガチックでエキセントリックな表現が最高。どこのデザイナーさんが作られたか存じ上げませんが、これも間違いなくPhotoshopの仕業です。


撮影:Canon EOS 20D + SIGMA COMPACT HYPERZOOM 28-200mm F3.5-5.6 ASPHERICAL MACRO(元写真)


撮影:Canon EOS 20D + SIGMA COMPACT HYPERZOOM 28-200mm F3.5-5.6 ASPHERICAL MACRO(レタッチ済)

もっとザラザラした質感を…
もっとハイキー(ローキー)に…
もっと色をビビットに…

写真はいじれる。表現も広がる。大きなものから小さなものまで、元ネタさえ撮影すれば後は自分の好きなイメージに持っていくことができる。ボケが足りないなら後から美しくぼかす事だってできる。私の技術などたいしたことないですが、ある程度使えればPhotoshopはこういう要求に限りなく応えてくれるツールです。

しかしこうなってしまうとカメラは「素材を提供するだけの機械」に成り果ててしまうのではないか?

私はこれが写真の「正しい道」なのかは正直分かりません。仕事で写真のレタッチをする事も多い私ですが、個人的にレコードからCDへ、VHSからDVDへと移り変わったように、デジタルの利便さとひきかえに「写真の趣味性は乏しくなった」と感じます。

果たしてどちらが良いんだろう。良いか悪いかではなく、きっと「好きか嫌いか」なんでしょうね。もしくは選ぶか選ばないか…。

まあデジタルカメラの「生」とか「撮って出し」と言ったところで、Webブラウザで観賞する際には結局は圧縮したJPEGがほとんどですし、RAWを慎重に現像して作品として上げるのも言ってみれば「撮って出し」ではありません。昔だって暗室構えて自分で現像やってた人も多かったし、結局そういうスタイルが形を変えて(暗室よりもより身近になって)戻ってきたのだと思います。撮影から大判プリントまで全部自分で行える時代。画をいじっても良いし、いじらなくてもいい。問題提起をしておいて結論も導きださないのは申し訳ありませんが、とりあえず選択肢が増えたことは素晴らしいことです。

それにしても暗室って懐かしい、これでも小学校の頃は写真クラブ入ってたんですよ。現像液と定着液の強烈な酢酸の匂いが忘れられませんね。


撮影:Canon EOS 20D + SIGMA 18-125mm F3.5-5.6 DC(元写真)


撮影:Canon EOS 20D + SIGMA 18-125mm F3.5-5.6 DC(レタッチ済)

ところで、実は以前からこちらのフォトブログが好きでよく見ていました。
きっと皆さんもご存知でしょう有名なブログです。

http://www.kazsh.com/cc/

この方の写真の技術もさることながら、とにかくレタッチのセンスとテクニックが抜群で、それぞれの写真が「作品」になっていて凄いなあと感心していたのです。同じWeb関係でも私とは違いFlashクリエーターの方らしいのですが、このブログでは既にコメントはすべて削除されてるし、今年の正月以来更新されなくなったので辞められてしまったのかもしれませんね。この人EOS 5D買ったばかりだったんだよな、確か。

実は先日アップしたEF-S10-22mmの作例写真の中の「自動車内からのショット」ですが、レンズ紹介では「初のレタッチ写真」だったんですよ。露出オーバーだった元の写真にPhotoshopで軽く乗算を掛けて仕上げました。適性露出で撮れたものもあったのですが、迫力があって一番よさげな構図があの写真だったので、何となく消すには惜しくなってそうしてしまった。今まで「撮って出し」に拘っていたのは、素晴らしいカメラやレンズの性能をできるだけそのまま観て欲しかったから。自分の使っているメーカーの売上げの一助になれば良いなと思っての事。たかが「乗算」一発ですが、本来ならレンズの紹介ページなので、ああいうのは「ナシ」だったかもしれませんね。またやっちゃうかもしれませんが、まあご勘弁を(笑)。

嗚呼、悩んでは作るフォト(中心)ブログ…

どういう写真を載せるのかというのは、カメラマンの意志でありそれぞれの判断だと思いますが、スッピンの場合でもお化粧をする場合でも、私のブログに関しては今後も一応その内容を記載したいと思っています。「ちょいレタッチアリ」とかね。


nice!(4)  コメント(11)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 4

コメント 11

CARRERA

フィルムの時代も、鮮やかなフィルム(ベルビア等)・ポートレート(アスティア)を使ったり、赤を強調するフィルターを使ったりハーフNDフィルターを使って半分暗くしたりしてアナログ的に色味を変えていましたのが、Photoshopを使ってそれがより簡単に緻密に行えるようになっただけだと認識しています。
フィルム時代にはさすがにシャープネスを上げることは無理でしたね!
by CARRERA (2006-11-03 13:04) 

penny

CARRERAさん
今までのアナログ的工夫がPC上で実行できてしまうことに、若干「?」な感じがしていたのです。アスティアはしばらく使ってないなあ、もっぱらプロビアなのです。

>フィルム時代にはさすがにシャープネスを上げることは無理でしたね!
あえて「ノイズを足す」とか、撮影後に対応できるのはやっぱり便利ですよね。
by penny (2006-11-04 12:40) 

みね

私は動物園などでは数時間で1000枚以上撮ってしまうので、現像する時間が無いため、今はJPEGだけです。リサイズするとシャープネスが失われるので、web用はアンシャープマスクは掛けています。また場合によってはコントラストもいじります。これはレタッチと自覚しています(^^)。
RAWを現像することは、レタッチとは呼ばないのでしょうか。現像時にいろいろいじれて、印刷用、web用など、用途に応じていじって、別のJPEGを作り出せる訳ですから、少しでもいじって現像したら、レタッチと言えなくもないか・・? 難しいですね。
私はトリミングした時以外は、レタッチしたとはあえて書いていません。本人のこだわり次第かと・・・(^^) 取り留めもなく、結論もなく済みません(^^;
by みね (2006-11-04 19:42) 

JJ-LIFEADD9

はじめまして。
らっこさんの所から来ました。
本題ですが、私は先月からデジタルになったのですが 未だに加工はしていません。というか、知識がないだけなんです。
とりあえず、そちらを勉強する前に アナログにやってます。
でもいずれ、知識が付いてくればやっぱり加工はすると思います。
by JJ-LIFEADD9 (2006-11-04 22:00) 

penny

mineさん
本当は縮小した写真を見やすくするためにシャープを掛けたりするのはアリですよね。でもやり過ぎると「絵」になってしまう。どれくらいやるかのさじ加減が大切だと感じる今日この頃です。
JPEGは使いやすいですね。私も撮るときはガーっといっちゃいます。それからRAW現像は確かに「レタッチ」ではないですね。失礼いたしました。

TOUさんはじめまして
デジタル写真の加工はそれはそれで楽しい世界です。迷わずPhotoshopをオススメしますよ。カメラ買えちゃう価格なので度胸が要りますけど(笑)。

個人的にJPEGに変わる、軽くて非圧縮もしくは可逆圧縮のデジカメ用ファイル形式が出たらいいな。米Microsoftが新型Windowsで何かやってくるみたいですけどね。詳細はよく知りません(笑)。
by penny (2006-11-04 23:06) 

みね

読み返したらおかしかったですm(_ _)m
私は「少しでもいじったRAW現像はレタッチです」と言う見解です。まあ、その辺の線引きは、人それぞれで宜しいのではないかと思います(^^)。
by みね (2006-11-05 01:27) 

penny

mineさん
デジタルフォトとかの雑誌を読んでいると、作品造りにはRAW現像をはじめレタッチが当たり前のように書かれていますね。アウトプットまで面倒見れるようになったと前向きに捉えることにします。
by penny (2006-11-05 07:38) 

CARRERA

ホームページに「デジタル一眼レフカメラについて」を公開しました。
作っているうちに訳分からなくなってきて見切り発車です。会社のレポートでも同じです(^^;)

指摘ありましたら、宜しくお願いします。
http://www.digital-nature-photo.com/
by CARRERA (2006-11-05 14:29) 

かめむし

わたしもデジカメ写真はレタッチ無しで
ブログに載せてますが、縮小後、弱くシャープネスをかけてます。
その加減がけっこう難しいです^^。ワザとらしくならないように・・・。
お手本となるのはデジタルではない昔ながらの銀塩プリントですね。
フィルムをスキャンした画像のほうが、実はかなり加工してまして、
フィルムの印象に近づけるために彩度や色相なども調整してます。
by かめむし (2006-11-05 19:22) 

penny

CARRERAさん
僭越ながらリンク先の画像が見えていないので、そちらのブログに書き込みしました。ご確認ください。

かめむしさん
同感です、加減は難しいですね。フィルムに関してですが、私もやはり色はいじってしまいます。ライトボックス観賞のリバーサルに合わせようと彩度を高めにしちゃうんですよね。
by penny (2006-11-05 21:57) 

CARRERA

お手数かけます!
一応対処しました。自分のパソコンでは見えてしまうので、すぐには気が付かないです。
失礼しました。
by CARRERA (2006-11-05 22:24) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

EF-S10-22mm F3.5-4.5..SIGMA 20mm F1.8 EX D.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。