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定番レンズを修理した [カメラとレンズの話]
撮影：Canon EOS 20D + TAMRON A09
正式名称は
SP AF28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO
非常に長い名前のせいか「model A09」というモデル名が別にあったりします。そんなタムロンA09というレンズを先日修理に出しました。
使いはじめて4年が過ぎ、このところAFが動かなくなることが多くなりました。動かないというより「動ききらない」というか、それは合焦の途中で止まってしまう感じであり、特にマクロ撮影を挟んだ時に顕著に起こりました。トラブル時によくやるカメラボディ側の電源スイッチのON/OFFでも、バッテリーの抜き差しでも回復しません。マニュアルフォーカスである程度焦点させてからAFに切り替えると動作しだすことがありましたが、AFオンリーで使用しているとすぐ元の状態に。これは「もしかして古い20Dを使っているせいか」と思ったのですが、フィルムのEOS（こちらも古いですが）でも同様の状態であり、カメラショップの店頭で試しても同じだったので故障と判断した次第です。
タムロンA09は（フィルムをはじめとしたフルサイズのカメラで使用すると）広角の28mmからポートレートなどで使いやすい中望遠75mmをカバーする標準ズーム。キヤノン純正にも負けない色乗りとシャープな描画性能は多くのカメラマンから高い評価を受けています。また「MACRO」の文字がその名に刻まれているとおり（ズーム全域33cmで）ぐっと被写体に寄れて便利なことこの上ありません。通しF2.8の大口径標準ズームマクロ、もしメーカー純正品なら20万はするであろうクラスのレンズなのに、嘘みたいなお値打ち価格なのも人気の秘密。我々
しかしそんなA09にも「玉にキズ」な部分がありまして、それは少々「故障が多い」というところ。手軽な高性能レンズの定番中の定番、誰もが手にするベストセラーのレンズだからこそ特に「事例が目立つ」だけなのかもしれませんが、私もそうだったAFユニットのトラブルは、ちょっと検索するだけでも結構な数がヒットします。これ「定番の故障」ってやつだったみたい。
タムロンは光学機器専門メーカー。自前のカメラは存在せず、民生用としてはキヤノンやニコンなどのカメラで使用できるレンズを作っています。所謂「他社製品」であり、サードパーティーと呼ばれるモノです。サードパーティー製のレンズはメーカー純正と比較して、とにかく安くて、負けないくらい高性能で、また純正では出ていない（ニッチな）スペックに魅力があったりして私も何本か愛用していますが、思い返してみると（少なくとも私の環境では）少々トラブルが多いことも事実です。ちなみに今まで修理に出したレンズは今回のA09と以下の2本。
■ SIGMA 18-125mmDC
F8以上に絞ると絞り羽根が効かなくなり、結果（解放のまま撮影されてしまって）露出オーバーの写真連発になり修理。「絞りユニットの不良があった」とのことで、保証が切れてすぐくらいだったこともあってか無償修理で返却されました。
■ SIGMA マクロの50mm
これまたF8以上でフリーズし、逆に絞り羽根が「戻らなくなる」トラブルが頻発し修理。無償修理で返却されたのですが、状況は全く改善されませんでした。実はその後、電圧降下が著しい「社外品の安物バッテリー」を使用していたことが原因だと判明。シグマさん、手間を取らせてしまってご免ね。
50mmマクロは故障でなかったのでシグマにはとんだとばっちり（笑）ですが、同じバッテリーを使っていても調子が悪くなったのはこのレンズだけだったのでどうかご勘弁を。ちなみにシグマの名誉のために、上記の修理後の2本はおかげさまでその後ノートラブルです。
どうやら私はラッキーな人間らしく、これまで純正レンズを修理に出したことが一度もありません。だから余計に感じるのかもしれませんが、数倍の金額を支払って手に入れる「純正の安心感」というものは、やはり少なからずあるような気がしています。
安いものには理由がある
今回の修理費用はおよそ10,000円でした。もともと工業製品に故障は付き物で、有償だろうと「修理してもらえるなら」私はあまり気にしません。しかしA09は2003年発売のロングセラーなレンズ。私が購入した時点で既に発売から5年以上が経過していました。もし故障の原因が「部品の耐久性」だったとして、5年経ってもそれが抜本的に解決していないのだとしたなら、今後もこの故障が発生する可能性は高いということになり、あとはその「頻度」と「修理価格」と所有者の「心情」を秤に掛けて悩むことになるのでしょう。
撮影：Canon EOS 20D + TAMRON A09
帰ってきたA09は、AF動作音が少し小さくなって若干動きも滑らかに。明らかに「人の手が入った」という印象を受けました。それから毎度のことですが
どうしたから壊れたのか
という理由の説明なんてありません。むしろ私の使い方が悪かったなら教えて欲しいですが、たとえこの手のトラブルが多く発生していても、メーカーとしてはあくまで、目の前の私の購入した製品が「壊れただけ、故障しただけ」であり、追求したところで結局フワッと煙に巻かれることになります。故障箇所の部品の耐久性は向上したのだろうか、それともたまたま私のレンズが不調なだけだったのか、この先、いつまでコンディションを保って使えるレンズなのか一抹の不安を覚えますが、そんなこと考えたところで仕方ない。とりあえず直って戻って来たことですし、ネット上で「また故障した」とか「再修理した」という話も見かけませんし、きっと大丈夫なのだろうと信じます。もしまんがいち同じような状況にまたなったら、その時熟考するとしましょう。っていうか、バーゲンプライスのレンズにケチ付け過ぎですね、私（笑）
嗚呼それにしても、やっぱりキヤノン純正は何ともお高いですな〜
24mmスタートと28mmスタートの間には暗くて深い河があるようです。
どうかこの「修理品A09」が、今後も末永く使えることを祈って
Facebook コメント
ごあいさつ
歌って踊れるWebデザイナー、見た目は若いが心も子供、ドラマーPennyのブログです。最近カメラや写真の話ばっかりですが皆さんよろしくお願いします。
タムロンは色乗りがいいですね。
うちにあるのはFマウントの２８－３００、500mmズームのA08です。
故障はないのですが、鏡筒にホコリがいっぱい入ってしまいました。
by ころくま (2013-12-14 14:31)
こんばんは〜
レンズもメンテナンスした方が良いんですねぇ
(^^)/
by はくちゃん (2013-12-14 18:00)
同じレンズを持っていて今日もF5に付けて撮影しましたが、なんともないですね。
カメラの故障は何度かありましたがレンズの故障は経験したことがないです。
by chiichan (2013-12-14 19:29)
A09は自分も愛用しています。
最近はあまりAFで使うことがなくなってるから心配だなぁ。
９０ミリマクロがMFからAFに切り替えると動かないことがあるのでヤバイ。。。
純正レンズが１番ですが、コスパや写りが魅力的だったりするのも事実ですね。
by 風太郎 (2013-12-15 07:47)
最近サードパーティー製レンズをよく褒めますが、概ね価格相応ですよね。
画質もよくAFも速く何も問題ないと思っていたサードパーティー製レンズ → コントラストAFだけ動きませんでした
by えがみ (2013-12-16 01:35)
私は安レンズだけですが純正しか使っていません。
やはり安心感を求めているのかも。
でも、純正のF2.8通しズームレンズなんて手が出せませんよ。
by Takashi (2013-12-16 08:47)
#ころくま さん
ホコリって気が付いた時ショックですよね＾＾
#はくちゃん さん
必要だと思います＾＾
#chiichan さん
これがキヤノンとニコンの差なのか、それとも日ごろの行いの結果なのか＾＾
#風太郎 さん
90マクロでも症状が出たりしますか。
写りは良いだけに悩ましいです＾＾
#えがみ さん
なるほどそういうこともあるんですね。
#Takashi さん
ですよね。
年末ジャンボが来たら上から下までF2.8にします＾＾
みなさん、nice! とコメントありがとうございました。
by penny (2013-12-17 12:45)
私も普段使いでガシガシ使えるズームレンズが欲しいのでタムロンやシグマあたりを探してみようと思っています。
収差やシャープ感を気にしなければ純正でなくてもかなり使えるんですよねー。^^
by ジョルノ飛曹長 (2013-12-17 12:53)