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Dr.Pennyの、デザインをリスペクトするブログ   広角山手線遊戯g

鎮魂歌〜執着の終着 [音楽と関係のない日常]

年末から年始にかけてやっている大掃除がまだ終わらない(笑)。集中して一気にやってしまえば良かったものを、仕事もしつつ、お付き合いにも行きつつ、毎日考えながら少しづつやってるので時間が掛かります。
実をいうと、私はモノが捨てられません・・・でした。


撮影:Canon EOS 20D + EF135mm F2L USM + EXTENDER EF1.4×II

今回は違います。

読んで面白かった小説、漫画の単行本、いつの間にか本棚に溢れていた雑誌、昔着ていた洋服、太って穿けなくなったGパン、ボロボロになるまで使った鞄と、ほとんど使わなかった鞄、もう被らない帽子、恋人にもらったアクセサリー、永いこと使っていない時計やライター…etc

私が考える「捨てられない人」の一番の大きな理由は、

A:またいつか使うことがあるかもしれない…という期待感

B:それを好きだった頃の自分を忘れたくない…という執着心

この二つに尽きると思います。


撮影@散歩にて…使わないなら俺にくれこのシンバル:Canon EOS 20D + SIGMA COMPACT HYPERZOOM 28-200mm F3.5-5.6 ASPHERICAL MACRO

Aに関しては、ぶっちゃけ「ありえない」と思います。
冷静に考えて何ヶ月も何年も、場合によっては10年以上、使っていないモノなら、それはその人にとって「必要ないモノ」ということ。この世の中「絶対」はありませんが、この先の自分がそれを使うことはまずない。もし本当に必要だったら(超高額なものでない限り)また新しいのをいつか手に入れるはず。よって捨てるにしろオークションに出すにしろ、処分は比較的楽。思い切ればよいだけです。

Bに関しては…
実はこれが厄介な感覚で、今の自分とその物との「現在の関係」をAの時よりもさらに冷静に整理できる人じゃないと、処分するのはとても難しい。その人の「執着」や「想い出」が関わってくるものなので、判断に苦しむことになります。それは「想い出の品」とか「好きだったもの」とか。


撮影@雑誌や本も結構出しました:Canon EOS 20D + EF50mm F1.4 USM

こういうものを処分することは、人生における様々な判断に似たものがあって、何を由とするべきか選択するのは、結局のところその人の価値観によります。

捨てられないと思うなら「捨てるべき」で、
持っていたいと思うなら「持っているべき」です。

色々考えてこの意識にたどり着いたら、今回相当な量のモノを捨てることができました。今まで処分できなかったものは「捨てにくいモノ」だっただけで、別に「持っていたいモノ」ではなかったからです。想い出の品を後生大事に持っていたって、それは「持っていたという事実」が残るだけで、だからどうだというワケではない。今それが無くなったって本当はちっとも困らない。大切な想い出なら、そのモノが無くたって、きっと自分の胸に残っているはずだからです。


撮影@違う意味で捨てられないアイテムの外箱:Canon EOS 20D + EF50mm F1.4 USM

三つ子の魂百までとは言いますが、幼児の頃に遊んでいた遊具を捨てられないのは、むしろその子の母親だったりします。当の本人は乗れなくなった自動車の玩具など、もう見向きもしなくなる。それが人間の成長。でも人は大人になるにつれ、何かに執着する心が顕れて、使わなくなったモノをずっと大事にとっておいたりする。不思議なものですね。自我ってヤツなんですかね。

コレクションとかもその一つに入ります。夢中になっている時は良いのですが、ちょっと醒めてしまったときに「醒めた自分を受け入れられない」ことがあります。子供の頃なら仮面ライダーのカードとか、中学高校時代だったらタレントの写真集だったりとか、好きだから集めていたのに、そんなに好きじゃなくなっちゃっても、やはり最後まで手元に置いておくべき、または未完成ならコンプリートすべきなのじゃないか…という感覚。こういうのは皆さんにはありますか?

心に引っ掛かるもの、それを別に永遠に処分しなくてもその人の自由ですが、処分したくないという気持ちにとらわれて逆に自由でいられなくなることもあります。息を吸いすぎて苦しくなったらいつかは吐き出さなくてはならない。脱皮した皮を常に持ち歩くことはナンセンスです。もし身軽になりたかったら、いつかこういうものに手を付ける時が来ます。今やるのか、20年後にやるのかの違いだけです。

雑誌や、本や、洋服やらなにやら…こういうものを処分する時は、今までやり過ごしていたことに頭の中でもう一度向き合う時間を作ることが大切なのだ…部屋を占拠していたこれらのモノを今回ばっさり捨ててみて私はそう思いました。


撮影@実はこれらを片付ける場所を確保するためだったのです:Canon EOS 20D + EF50mm F1.4 USM

執着、執拗、執念、執心…とかく「執」が付く言葉は、あまり良い意味には使われません。執着が良い方に向かい大成するか、それともその人の足を引っぱるかは分からない。執着の行き着く先はいったい何処なのだろう。

でも、もしあなたが持っていることに価値を見出せる「完全なコレクター」さんなら、それはベクトルの違うことなので、おウチのスペース的に余裕があれば何の問題もありませんよ。私も具体的には部屋を広く使いたくなっただけです。


撮影@ウチの人形ではありません:Canon EOS 20D + EF-S17-55mm F2.8 IS USM

実は今一番困っているのが「カセットテープ」と「レコード」です。カセットテープは約1000巻、レコードは200枚程度、バンドマンやってた割には少ないですが、荷物とすれば結構な量です。後になってCDを買い直したりしたものは処分しやすいですが、自分がダビングしたとはいえ、音楽が吹き込まれているものを「捨てる」のは抵抗ありますね。CD化されなかったり、廃盤になったりした音源のモノならなおさらです。

先の法則に従えば、必要なものだけとっておいて、他は即行捨てるべきなのですが、音楽は楽器を演奏する上での「資料」みたいなものなので、おいそれと捨てられないのが正直なところ。「確かこんなフレーズあったよなあ…」って、引っ張り出して参考にすることありますもの。

CDやMD、iPodなどのシーケンシャルリード、ランダムアクセスの媒体に慣れてしまうと、襟を正して頭から聴く(感覚の)アナログ音源は正直かったるい部分があります。私のターンテーブルも、カセットデッキも年季の入ったもので、いつ壊れるか分からないし、実際にそれで音楽を聴く時間はかなり少なくなってきています。そろそろ終着を考えないといけませんかね。でもカセットテープをCDやmp3にオコすのは面倒なんだよな(笑)。

---
最後になりましたが、捨てることが上手い(捨てる度胸がスゴイ)人もいます。私のある知人(写真愛好家ではない人)なんて、その人が以前に撮影したネガフィルムを、プリント後はサッと捨ててしまう潔さ。「別に写真が残ってればイイじゃないか?」と言われればそれまでですが、ちょっと私には理解できなかった。確かに「焼き増し」しないなら、それでも良いのかもしれんが…

皆さんは現像したフィルムどうしてます?
または、どうしてました?


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コメント 11

デジタルから入ったので、フィルムの保管にこまったことはないです。フィルムを始めたら・・・多分、捨てられないでしょうね。
by (2007-01-07 16:13) 

CARRERA

フイルムは捨てませんね。ファイリングして残してあります。
意外と残っているのが35mmフイルム入れ物で、子供の工作用に200個くらいとってあります。(使いそうな雰囲気無し)
売ること考えてカメラ関係の外箱はすべて残してあります。
by CARRERA (2007-01-07 17:06) 

ハイマン

捨てられないものはたくさんありますよね~
私もカメラ関係の外箱は取ってあります!
だって売るときにそのほうが高く売れるんだもん!
by ハイマン (2007-01-07 22:00) 

暇なフォトグラファー

捨てられない物たくさんありますね~
20年も音楽の仕事してきたので、譜面やら音源やら・・・
その上に、写真関係のモノ。部屋は狭くなる一方ですよ
by 暇なフォトグラファー (2007-01-07 22:27) 

みね

私も捨てられない人で、部屋が狭くなってきました^^;
スペースをとって、なおかつ重いものは、10年以上前に書いていた雑誌です。デジタル化して、捨てるべきですね。時間が欲しい・・・。
レンズの箱は、売却時のために一応とってあります^^
by みね (2007-01-07 23:45) 

らっこ

私は、オーディオやカメラ関係の箱が沢山あります。^^;
ネガフィルムも、バインダーに入っています。
リバーサルも当然保管しています。
by らっこ (2007-01-08 00:25) 

あら!みてたのね

こんばんは・・・
わたしも penny さんと同じでモノを捨てられません・・・。
A について反論させて貰らえば・・10年前のものでも置いてあって良かったてことが必ず有ります。長い年月が経ってはじめて値打ちが分かる物だって有ります。捨ててしまって幾度悔やんだか分かりません(笑)捨てることは何時で出来ます・・・置ける場所がある限りなるべくモノは捨てないで(笑)
B はその通りだと思います・・・。
by あら!みてたのね (2007-01-08 00:41) 

確かに、捨てられないものが増えてしまいます。
人には片付けろと言いながら、自分では捨てきれない・・
捨てるでなく、卒業だと思えばいいかも・・です。
ネガもリバーサルも保管してます。
by (2007-01-08 09:07) 

penny

皆さん、niceとコメントありがとうございます。
あれもこれもでシンプルになりようがない私の生活にメスを入れている最中です。

#こけもも:さん
あまり良い写真が撮れてなくても、やっぱり捨てられないです。

#CARRERAさん
>使いそうな雰囲気無し
CARRERAさんが率先して何か作るっていうのもアリですよ、今年はイノシシなんてどうですか?

#ハイマンさん
そうなんですよね、昔は箱なんて捨ててたんですけど、カメラのみならず、オーディオやPC関連のものなどかなりの量の箱とっておいてあります。空気入れてるだけなので勿体ないですよね。

#暇なフォトグラファーさん
楽器もさることながら、譜面も音源も処分はできないですね。

#みねさん
デジタル化の労力は半端じゃないですね。それだけの時間に見合うモノなのか、見極めしかないんだろうけど…

#らっこさん
らっこさんは「オーディオ好き」さんですね。きっと相当なコンポーネントを組んでらっしゃるのでしょう。私、昔はSONY派だったのですが、今はDENONファンです。

#あら!みてたのねさん
何でも捨ててしまっていたら「勿体ないお化け」が出ちゃいますね(笑)。でもAに関しては洋服ばかりです。面倒で処分していなかっただけなので、それほどのモノではありませんよ。
私が過去に捨てて悔やんだものは、後にも先にも一つだけです。内容は恥ずかしくて言えませんけど^^;

#イチローさん
卒業・・・良い言葉ですね。
ちょっと切ないけど元気が出る言葉ですよね。「処分」とか「捨てる」とかに比べて、全然前向きな感じがします。ありがとうございました。
by penny (2007-01-08 15:19) 

BPノスタルジックカーショー

こんばんは。

結構、ぽいぽい捨てる方ですが・・・
趣味関連は別ですね。
そこに無いと寂しいですね。
卒業・・・
良い言葉です。
by BPノスタルジックカーショー (2007-01-08 17:51) 

penny

#BPノスタルジックカーショーさん
私は基本的に「卒業ができない人間」なんですよ^^
今回、多少なりとも淘汰…いや整理できたのは嬉しいです。
けじめが付けられたというか、両肩が軽くなりました。
by penny (2007-01-09 00:35) 

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