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Dr.Pennyの、デザインをリスペクトするブログ   広角山手線遊戯g

敢えて圧縮音楽 [週末は音楽を聴こう!!]


画像@iTunes画面

キッカケは単純なモノでした。手伝いで始めたキャロルバンドのリハ用音源が、以前のようなメディアを介しての手渡しではなく、メール添付でのMP3形式ファイルで送られてきたことです。

そもそも、とかく最新テクノロジーには疎い人の多いミュージシャン。「最後の砦」的なその人たちの間でもカセットテープどころではなく、もはやミニディスク(MD)を使う人すら少数派です。代替メディアであったはずのMDは(私のクルマではまだ聴けますが)、巷でほとんどみられなくなり、開発元のSONYまでもがサラッと撤退しちゃいそうな勢いです。CDのフォーマットをも越えた超高音質の音楽配信が既に始まっている昨今、残念ながら、この先メディアを使用した家庭用録音機は、ほどなく消え去る運命だと思われます。現に私の身の回りでもテープが聴けないお宅は多く、シリコンオーディオの登場でMDを捨ててしまった人も少なくありません。

思い起こせば私がカセットテープを聴かなくなった一番の理由は、数年前に買い替えたカーオーディオにテープデッキが付いていなかったからです。このごろでは中古車を見にいってもテープデッキが付いているクルマはあまり見かけなくなりましたね。

カセットテープはもういつまでも使えるメディアではないという決定的な現実。現在でも1,000巻近くあり、物置を占領している私のカセットテープの処遇。昨年末以来色々考えていたのですが、いつまでもサポートされ続けるワケではないカセットテープの行く先に思いを馳せ、「ああ、もうそういう時代なのね。」と遅まきながら納得し、結局デジタルにオコして処分する事にしました。

当ブログのカテゴリ「週末は音楽を聴こう!!」は、1日おきくらいに、最低1、2本ずつカセットテープを聴きなおして記事にしています。私が記事にするのは10〜20本に1作品くらいでしょうか、だいたいが既にCDを買い直す気満々なモノばかりですが、このところそれ以外の

「CDを買い直そうとまでは思わないけれど、やはり時々は聴きなおしたいなあ・・・」

というテープがどんどん増えてきてしまって。それらをちょっと不憫に感じたというか、レンタルして録音したとはいえ、何か自分の財産の様な気がしてきて、ちょっと勿体なくなっちゃって…。で、どうせ聴いているんだったら、聴きながらコンピュータで録音して、圧縮ファイル化してiTunesを使って全部管理してしまおう…という考えに至ったのです。もちろんテープを起こすので等倍速で作業するほかありませんし、A面B面に別れているので、作業中は付きっきりになります。もし1日1本エンコードした場合、軽く2年半は掛かりますが、1日2本なら1年ちょい。自宅で仕事をしている私にとっては、不可能な話ではありません。

実際の方法としてはMacに繋がった24bit/96kHzのサウンドカードの入力にデッキを繋ぎ、録音ソフト(私の場合はCD Spin Doctor)を使って録音。録音したファイルをiTunesに渡して圧縮ファイルに変換するのです。当初非圧縮のAIFF、もしくは可逆圧縮のAppleロスレスエンコードを使おうかとも思ったのですが、アルバム1枚辺り軽く300MB以上になってしまい、単純計算で300GBのHDDをひとつ潰すことになります。携帯音楽プレーヤーが300GBを越える時代は(何となくですが)来ない気がしますし、メタルテープなどで録音してある超ハイファイで残したいものも限られているので、基本MP3で行くことにしました。

で、悩んでいるのがエンコードのビットレート。iPodなどをお使いの皆さんはどの程度でエンコードなさっているのでしょうか?

自分がCDを持っているものは、AAC(128kbps)でお気楽圧縮、何せ本物が手元にありますから。一方レンタルしたり友人などから借りたCDは圧縮率を抑え、比較的それよりも高ビットレートで圧縮しています。一般的にiTunesで使用できるAACフォーマットの音質は、160kbps辺りでMP3に抜かれます。今回私は192kbpsのMP3をデフォルトにして、より高音質で残したいものは256bps程度にしています。曲の長さにもよりますが、256kbpsだと1曲辺り8〜9MB程度に落ち着きます。

仕事の休み時間を見つけては、少しづつやっています。録音後のテープは友人に連絡して欲しいかどうか訊き、不要だと言われたものは一度手を合わせてから燃えないゴミ行きです。最近のiTunesはジャケット写真まで入れられるんですね。このごろは曲目などもオフィシャルサイトやファンサイトに掲載されているので、コピーして貼り付けるだけ、自分で入力する必要はありません。勿体ないという気分で初めてみたのですが、これで廃盤になってしまったレコードのテープ音源を、デッキの有無に関わらず聴き返すことが可能になります。日本のロックやポップスなどは洋楽と比べて違った意味で淘汰が激しく、もう手に入れられないものも多かったのです。今はかえってホッとした気分です。

っていうか、こんな手間掛けるなら「CD買えよ」って感じですか? ^^

****
最後になりましたが、HDDは脆弱な媒体なので、出来うるかぎり外部メディアにバックアップを取っておくべきなのでしょうが、CD-RとかDVD-Rってどのくらいもつメディアなのだろう。まあ私の生きている間くらいは存在してくれるモノと期待しましょう ^^


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コメント 14

CDをPCのiTuneに入れて途中で挫折してます。友達に教わったサイトでフォーマットの変換が出来ます。ご参考までhttp://media-convert.com/ja/
by (2007-08-13 03:29) 

ガンバルおやじ

ディスクは保存環境にもよりますが、意外と寿命短いですよ。
新しい規格が出るたびにどんどん使える期間が短くなっているので困りものですが、HDDの増設が一番だと思います。
by ガンバルおやじ (2007-08-13 05:10) 

なんとか永く保存したい気持ち判ります・・
私はカセットもMDも整理がつかない状態のままです。
by (2007-08-13 08:11) 

あら!みてたのね

おはようございます・・・
今回の記事はあら ! にはあまりお呼びでないって感じですが・・っていうか、そんな高尚な音楽趣味ないもので(泣)
折角苦労してダビングしたり取り込んだメデイアが読み出し不可能なんてことになったら、ヤケクソになっちゃいそう(笑)わたしの場合画像のストックが凄いので!!
カセットテープも何百本とありますが・・・整理は殆どしてなく、もう、諦めました(笑)
by あら!みてたのね (2007-08-13 08:44) 

みつなり

CD-RもDVD-Rも保管方法が悪いとあっけなく消えてしまいます。
市販のCDも再生できなくなってしまう事もあるようです。
なので現状、ハードディスクに分散してバックアップしていますが、
いつまでもそうするわけにはいかないです。
by みつなり (2007-08-13 09:09) 

↑CD-RとかDVD-Rは、そうらしいですね。
まだ、消えたことがないですが
便利は不便の代名詞みたいですね。^^
by (2007-08-13 13:32) 

僕は1年以上HDDのバックアップはとってないので
もうそろそろ取らないとです・・・。
by (2007-08-13 16:25) 

JJ-LIFEADD9

この手もモノは特に苦手です。
でもPCのバックアップだけは月1で取ってます。
by JJ-LIFEADD9 (2007-08-13 19:33) 

みね

時間が掛かる作業ですが、終わったら一財産ですね^^
HDD増設がよろしいのでは・・・。
数台が同時に逝くことは、考えないことにしています(^^;
by みね (2007-08-14 00:41) 

an-kazu

日本のブランド・メーカー品のメディアなら、
およそ10年くらいは大丈夫のようですが、実際は不明とのことです。

参考:http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20070720/277930/
by an-kazu (2007-08-14 07:26) 

ハイマン

バックアップとらなきゃ!
と思っていた矢先にメインPCが・・・・・・・
by ハイマン (2007-08-16 05:47) 

CARRERA

写真家が一番危惧しているところでしょうね!
by CARRERA (2007-08-16 22:41) 

penny

皆さん、niceとコメントありがとうございました。

随分と遊…いや、仕事が立て込み(笑)、ご無沙汰してしまいました。
記事を書いて思ったのですが、記録メディアは淘汰が激しいので、本当に難しいですね。今後はなんとか恒久的なモノを期待したいものです。

後ほど回らせていただきます、久しぶりの皆さんのブログが楽しみです ^^
by penny (2007-08-21 16:27) 

旅人J

>一度手を合わせてから燃えないゴミ行きです。
 とても共感できます。

 私も、カセットのデジタル化を時折、とても仕方なく行っております。
 pennyさんのように、大量のカセットをデジタル化するのを考えると、気絶しそうなほど、御立派な作業だと思えてしまいます。
 ところで、わたくしの場合、VHSテープがあまりに狭い自宅のスペースを占有するので、それらのデジタル化の作業を一ヶ月余りやってみました。20本余りのVHSテープを「ゴミ箱ゆき」に、一本一本できるのは、ある種の感動さえありました。
 CD-R、DVD-R。これらには、いつダメになるかわからない恐怖感がありますね。
 最も安全性が高いとされているのは、DVD-RAMのようですが、それもまた、脆弱性を感じます。別のHDDにBackupもとっておき、DVD-Rも、というのがよいのかもしれません。長文、御容赦下さい。m(__)m
 
by 旅人J (2007-09-07 04:12) 

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