ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5 [カメラとレンズの話]
EDレンズとは(※リンク)
青から赤に至る波長域で、屈折率の変化が通常の光学ガラスに比べて大変少ない素材(特殊低分散ガラス)を使用したレンズのことです。 色にじみやコントラスト低下の原因となる色収差(光の分散が原因で生じる収差。色によって焦点位置がずれてしまう現象。)を抑えて描写性能を高めることができます。
撮影:OLYMPUS E-1
縮小しただけで何もしてないのにこの写り。このレンズは上記の説明を証明するかのような写りをしてくれます。シャープで画にキレがあり、解像度もコントラストも非常に高く、発色もとても素晴らしい。ED 50mm F2.0 Macroといい、これといい、EDレンズを使ったZUIKO DIGITALは「何か」が違います(いっそ全部に入れてください…笑)。
換算で100-400mmという望遠ズームなのに比較的軽く「1kg程度」です。(決してスゴク小さいわけではないけれど…)この写りでこのサイズなら「レンズを小さくできる」というフォーサーズのメリットは実感できると思います。単好きな私は当初、世界中で評判の高かったスーパーEDレンズを使ったED 150mm F2.0にしようかと思っていたのですが、店頭で予算を捻出できずに苦しむ私をみかねた店員さんの「とりあえずこれにしておいたらどうですか?」というご意見に助けられて(笑)購入に至りました。
撮影:OLYMPUS E-1
E-1でフォーサーズシステムを使いはじめ、ちょっとネガティブに「セカンドベスト」としてこのレンズを選んだつもりだったのですが、このレンズを手にしてからというもの、キヤノンEFレンズの白い望遠Lズームにあまり興味が無くなりました。「望遠はフォーサーズに任せて、標準域の単焦点数本をEOSで」という撮影スタイルになっている事実もありますし、この先もしEFの望遠を買ったとしてもやっぱり単焦点のEF200mm F2.8L II USMとかにして、私のEOSシステムの望遠レンズは「ハイ終了」ってことで良いです(っていうかEF228Lだけはどうしても欲しいので…)。
IS(手ブレ補正)が付いて、USM(超音波モーター)も付いて、炎天下でもそれほど熱くならない白いボディの望遠レンズ。「スポーツ撮影・舞台撮影」に必携で、プロカメラマン御用達。アマチュアカメラマンにとっても「グラビアアイドル撮影会」における最強伝説を誇る(笑)。そんな「望遠白Lズームレンズ群」ですが、冷静に考えてやっぱデカ過ぎるでしょう。もし私がプロのカメラマンでそういう仕事で使うというならまだしも、プライベートで(ほとんどのモデルが1.3kgオーバーの)巨大な白レンズ持つ気にはならない。あれ担いで山とか登っていっちゃう人たちは「凄い」と思ってしまいます。あちらこちらでさんざん見かけますし、私も(実際に借りて使ったこともあるし)白レンズは「確かに素晴らしい」とは思うのですが、私はヘタレ(笑)なので機材はできるだけ軽い方がいい。「マクロ接写以外は基本手持ち派」の私にとって、巨大なカメラ&レンズシステムを軽快に扱うことはやはり難しい。人間の手はゴリラの手にはならないからです。主観ですがこれからの一眼レフシステムは「コンパクト」がキーになるんじゃないかなと思います。
…とかなんとか(笑)
撮影:OLYMPUS E-1
オリンパスのスーパーハイグレードシリーズ「松」レンズラインは、プロレンズシステムとして今年は欧州の「EISA AWARD」を受賞するほどの高評価を得ています。確かにどのメーカーでも「大きくて重くて高額なレンズ」の方が良い写りをすることが多いのは事実で、この「松」と呼ばれるラインナップは、フォーサーズのオリンパスですら、ご多分に漏れずぶっちゃけ「デカイ・重い・高い」です。正直フォーサーズの現行ラインナップは「レンズが小さくできる」と言っている割には(望遠単焦点や超望遠を除いて)思ったほど小さくありません。とくに他社70-200mmと同じ画角のオリンパス35-100mmの方がレンズが大きく重いのは少々「?」てな感じですが、まあ撮像素子のサイズに関わらず「明るさ」や「画質」を最優先させると結局はそうなってしまうのでしょう。そんなことを考えつつ、実際にこのED50-200mmで撮影する度に
…竹クラスでこの写りなら、松だと一体どうなってしまうんだろう???
などという「高画質レンズへの尽きない興味」はやはり沸いてきてしまいます。でも話を戻して、私の使いたいカメラシステム「写りと機動性」のバランスを考えるとき、この防塵防滴のED50-200mmはフォーサーズ望遠ズームのセカンドなどではなく、正にベストチョイス足りうる存在だと思います。写真は撮ってなんぼ、レンズも使ってなんぼ、持って出掛けるのが億劫になるんじゃ本末転倒です。
ケッ「白Lズーム」も「松ズーム」もいらねえやい!!
といいつつ、宝くじを買い続ける私…(笑)
撮影:OLYMPUS E-1
最後になりますが、私の持っているキヤノンEF135mm F2L USMにも引けを取らない(おっと言い過ぎ?…笑)素晴らしい描写だと思います。価格だって換算100-400mmが「新品10万円で買える」と思ったら激安でしょう?間違いなく安心してオススメできる高性能レンズだと思います。不満があるとしたら「超音波モーター無し」くらいかな。フォーサーズユーザーで望遠好きなら絶対にこれは買うべし。あ、でも来年には超音波モーター付きの新型の「噂」もあるから、その辺は憶えておいてくださいね。
http://olympus-esystem.jp/products/lens/50-200_28-35/index.html
OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 50-200mm F2.8-3.5
- 出版社/メーカー: オリンパス
- 発売日: 2003/10/10
- メディア: エレクトロニクス
スーパーEDレンズの解説もありました、蛍石に近いとのこと。望遠ズームレンズは何と言っても色収差が大敵ですから、やっぱりシャープな映像ですね。
by pulsar (2006-10-31 05:58)
フォーサーズほどではないですが私も似たような使い方です。
週末はF80D+広角~標準
D50に70mm~
って組み合わせで二台持ち歩いています。
望遠はデジタルで広角はフルサイズでってなりますね。
それぞれの特性をうまく使って。
今まで両方で同じようなことをしていたのでレンズ交換が頻繁だったのですがあまり交換することがなくなりました。
by chiichan (2006-10-31 09:23)
フォーサーズは望遠で有利ですね。換算100-400mmが1kgで、10万円は絶対お得ですよね。私も手持ち派なのですが、白レンズ躊躇します、重すぎ、それより高すぎです(笑) 70-200F4しか持っていません、、、サンヨンは買うつもりですが。。。
それより、傷が深くなる前に、フォーサーズか・・・。悩ましい今日この頃です(^^)
by みね (2006-10-31 22:20)
pulsarさん
キヤノンでいうところのUDレンズなんでしょうかね。詳しい事は分からないけど、EFでもZDでもやっぱりそういう「特殊なレンズ」が入ってないものとは写りが違うんですよね。
chiichanさん
フィルムでもデジタルでも2台体勢はやっぱり楽ですよね。本当なら同じマウントの方が使い回せてイイのかなあとも思うのですが、結構付けっ放しにできちゃうのでマウントが違ってもそれほど不便には感じませんね。操作系が変わっちゃうのさえガマンできれば(笑)
mineさん
無理にフォーサーズを導入する事はないと思いますよ(笑)。でも望遠好きならこういう選択も「アリ」だと思いますね。400mmでも明るい時間帯なら充分手持ちでいけますね。来年Eシリーズのボディに手ブレ補正が乗ってくるらしいので、暗所性能向上も含めて期待しています。
でも先日発表された新型のEF70-200mm F4L IS USMにはちょっとだけ動きそうになった自分がいます(笑)。何だかんだ言って70-200mmは便利ですよ。演劇などやっている友人の舞台撮影を頼まれたときはEF70-200mm F2.8L IS USMとかレンタルしたり友人から借りちゃいます。感度上げれば手持ちでいける、EOSはやっぱり暗所に強いですからね。
by penny (2006-10-31 23:17)