volume3.ロックと音質 [週末は音楽を聴こう!!]
撮影:OLYMPUS E-3 + ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 Macro
最近ではアニメソングを高音質の大音量で聴く人も多いみたいですが、オーディオファン層が好んで聴く音楽のジャンルと言ったら昔からクラシックやジャズが定番なのは事実。ステレオ雑誌を読んでも、評論家が推奨する「優秀録音盤」は、やっぱりほとんどクラシックやジャズばかりで、ロックや歌謡曲なんてまず出てきません。そういえば「音質のいいロックのアルバム」って(一部を除いて)あまりありません。それはそもそも
ロックに音質なんて必要ないからですw
おっと言い過ぎですね(笑)
何しろロックは自由を求めて悩む若者の音楽です。若者は音質よりもノリのあるサウンドや心に響く歌詞の内容を重視します。まあ少なくとも「とくに音質を追求しなくても成立する音楽のジャンル」であることは間違いないでしょう。
世の中には高級なシステムで音楽を聴いている人ばかりではありません。低音の出にくい小さなスピーカーや、小ぶりなラジカセで聴く人もいれば、モノラルのイヤホンで聴いている人だっています。録音エンジニアさんとか、自宅録音されるミュージシャンの方にお会いして、以前お話を聞かせてもらったところ、ロックやポップス(特にCDが登場した80年代からの音造り)は、ラジカセやカーステレオ、ヘッドホンステレオで最適なサウンドになるようにデザインされるようになったのだそうです。大衆音楽としてのロック・ポップスはリスナー層の聴き方を想定し、それに合わせて商品としてチューニングを施しているんですね。
音楽ソースであった「安全地帯IIIの音づくり」が、どんな環境で聴いても「それなりの音を出す」ことを狙った最大公約数で設計されていたのであれば、たとえこちらが再生する能力を格段に上げたところで、たいして良い音になるはずがなかった。またそれに加えて「スピーカーそのものの音づくり」というファクターもあり、機種によって得意な再生分野というものは少なからず存在しています。1本35万円 vs 自宅の5万円ではどう考えても勝負になりそうもないのに、自宅の安いスピーカーの方が安全地帯を「それらしい」音で再生していたのも、きっとこの辺りに理由があるのかもしれません。
続きます
今日のBGM:Love In Vain / The Rolling Stones
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